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最近眠れない日々が続く。
思い返せばあの日からなのかな。
待ちわびた人。
来なかった彼。
一生会えなくなった、彼。
桜は散り蝉も役目を終え、紅葉が終わり雪が降りました。
それを幾度となく繰り返しました。
もうどれ程の歳月が流れたのでしょう。
今あなたはどこにいますか。
どこから私を見ていますか。
何を思い、考えていますか。
全て答えは返ってこないのだけれど
せめて問いかけさせて下さい。
私は今あなたが昔見ていた空で夜を感じています。
この夜空のどこかの星にあなたはいるのでしょうか。
あなたの残した香りと唄が。
今の私の唯一の癒しです。
あなたが遺してくれた言葉は
今でも鮮明に思い出します。
「お前にハマっちまった」
照れて真っ赤になった顔で、けれど真剣に伝えてくれた言葉
「刺激的でいてくれ、俺が死ぬまで」
酔った勢いか柄にもない台詞
「お前の声聞きゃ心が休まる」
感情的になっている時に宥めた後ぽつりと呟いた
「俺だけのものにはならないってわかってる」
苦しそうに切なそうに、無理に作った笑顔で言ったよね
「お前にだけは悩み事話しとこうって思う」
そう言ってたのに最後の一番肝心な悩み事を話さなかったね。
そしてそのまま旅立った。
残された私の事を少しは考えてくれましたか。
私はまだあなたから離れられずにいます。
ほらまた今日も眠れない夜がきました。
あなたを探す旅に出ます。
あなたが残してくれた香りと唄と供に。
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