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「そう、よろしく頼みます」
ジョージが最敬礼でこたえた。
「できる限りのことは」
テルがぼそりといった。
「あの射撃ロボットは通常の拳銃弾を撃つやつだよな」
タツオはテルの太い首に目をやった。緊張しているのだろうか、血管が浮いている。ジョージがこたえた。
「ああ、そうだ。あの射撃ロボットの機関部は76式自動小銃と同じユニットを使っている。テルがいいたいことはわかるよ」
タツオも同じことを考えていた。テルがいった。
「瑠子さまを守っていた貴賓席(きひんせき)の防弾ガラスは3層構造の特殊なもので、とてもじゃないが拳銃弾では撃ち抜けない。機関銃でもむずかしいくらいだ。対戦車用の対物破壊ライフルでも持ちださなければ、狙撃は不可能だよな。でも、あのロボットは確かに瑠子さまを狙っていた。弾は通常弾だけだったんだろ」
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