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「やっほー、タツオ」
水着と同じ白いパーカーを脱ぎ落して、瑠子さまが駆(か)けてくる。おつきのSPがあわてていた。SPの仕事は、いざというとき自分の命を盾(たて)にして、守護対象者を守ることだ。距離をおいてしまえば、身体を投げ出すこともできなかった。
「お待ちください」
瑠子さまに続いて、男女2名のSPが駆(か)けてくる。タツオは飛びこみ台の上で硬直した。
瑠子さまの水着姿だけでも強烈なのに、血相を変えたSPが飛んでくるのだ。
「タツオ、久しぶりー」
「うわー、ちょっと待って」
ジャンピングボードの上で固まったタツオに瑠子さまが飛びついた。バランスを崩(くず)して水面に落ちかかった幼馴染(おさななじ)み2人のあとから、サングラスをかけたSPが2名続いてプールに跳びこんだ。
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