外界へ

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「どうする?」 「どうするもなにも、ここからじゃ何もできない。通信は送ったんだ。本部が何とかするだろう。」 湧き上がる不安を押しとどめ、冷静になろうとするがうまくいかない。 単に出没しただけならば一人でもプロケッラ級くらい何とか倒せる。 しかし、今は高速で動いている列車の中。しかも近くには民間人が多数いる。 そんなとこで戦闘なんかしたらどうなるかなんて目に見えている。 いや、いや、いや、いや、問題はそんな小さいことなんじゃない。 この区画にマラキア級以外が出現してきているってことは、居住区を含む安全圏とされてきたコロニーすべてが危険だってことだ。 最悪コロニーの廃棄すら考慮しなければならない。 またあの悪夢が起きてしまうのだろうか。 脳裏に燃える世界が浮かぶ。 俺が能力を得た日であり、俺がすべてを失った日だ。
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