1人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
「祐輔さん、もし良かったらまた母に会いに行ってくれませんか? 薬草採りには時間がかかるし、祐輔さんが来たら喜ぶと思うんです。」
良かったらと言う割にシアンの目は俺をまっすぐ見つめていた。
「俺は大丈夫だけど…何か気になる事でもあるのか?」
「…へ?」
シアンが幼い子供の様にきょとんとして俺を見た。
「いや、何となくいつもと雰囲気が違ったから。」
「そんなこと無いですよっ! 私はそろそろ薬草を採りに行ってきますね。終わったらすぐ帰ります。」
アルバートの家の前でシアンを見送ったあと、俺はそのままソフィアさんの元へと向かった。
シアンの家に着いた時、ソフィアさんは外にある花に水をやっているところだった。
「あれ、祐くんじゃない!どうしたの?」
(いつの間にか呼び方が変わってる…)
「ちょっと遊びに来ました。」
「あらあらっ! じゃあ中に入りましょうかっ! すぐ用意するわね。」
そう言ってソフィアさんは嬉しそうに微笑んだ。
最初のコメントを投稿しよう!