山崎さんと看護婦さん【1】

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コンコン――ガラガラ…… 看護婦「こんにちは、山崎さん。検温の時間ですよ」 山崎「はいよ」モゾモゾ 看護婦「身体の具合はどうですか?」 山崎「まぁまぁじゃな。とりあえずその慎ましい胸を揉まs」ワキワキ 看護婦「フンッ!」バキィ! 山崎「うぐぉ!?」 看護婦「なにがとりあえずですか、殴りますよ。肉体的差別をした分も含めて」 山崎「もう殴ってる……」ヌォォォ‥ 看護婦「そのままベッドから落ちて床に頭を強打すればいいのに」 山崎「いたいけな老人に暴力(二つの意味で)を振るうなんて!」ヨヨヨ 看護婦「その表現に異議あり。あと女座りしないでください。吐き気がします」 山崎「よ、弱々しい老人に暴力(二つのry)を振るうなんて!」 看護婦「まさか、筋骨隆々で美しい肉体美を誇る貴方の口から【弱々しい】なんていう単語が飛び出してくるとは予想外でしたよ」 山崎「褒めてるのか貶(けな)してるのかどっちなんじゃ……」 看護婦「貶(おとし)めているんですよ」 山崎「くっ!」 看護婦「それにしても、どうやればこんな筋肉になるのですか?」ツツー 山崎「カッチカチやぞ!」コソバユイ 看護婦「使い古されたネタほど寒いものはないんですよ?」ニッコリ 山崎「……そ、そうじゃな、若い頃の話になるが、それでもええかの?」 看護婦「長くなるなら帰りますね」シレッ 山崎「自分から聞いておいて!?」 看護婦「だって老人の長話ってループしますし、途中自分でもどこから話したか忘れますし、大学のつまらない講義と同じくらい眠たくなるんですよね……」 山崎「おまえさん本当に看護婦か!?」 看護婦「ほら、はやく話さないと帰りますよ」 山崎「くっ……じゃ、手短に話そうかの」 看護婦「わくわく」ワクワク 山崎「馬鹿熊猪大蛇蝙蝠鯨鷹虎飛蝗一角獣鷲辰鵺鰐大猿とかと戦っていたら自然とこうなったのじゃ」 看護婦「なんて!?」
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