プロローグ

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喜びの物語――― 怒りの物語――― 哀しみの物語――― 楽しい物語――― 日常の物語――― 夢の物語――― 異世界の物語――― 不思議な物語――― さぁさ、いらっしゃい。 ここは雑貨屋【納涼店】 私は店主の【******】と申します。 ここでは、【物語】を扱っております。 いままで夢みたことはないでしょうか? 世界を滅ぼさんとする魔王と世界を救おうと立ち上がる勇者 世界を天翔る龍に跨る幼い少女 偉大なる魔法使いとその弟子 発達した科学が当たり前の近未来 どこか懐かしいモノクロの異世界 あなたはこれまで幾度と無く夢見たはずです。 自らがこの物語の主人公になれたらと。 しかし、大人になるにつれ、絶望したでしょう。 『しょせん、ただの夢物語だ』と。 ですが、私はあえて、そんな絶望した【大人】に物語を見てもらいたいのです。 詳しくは語りません。あなたの目で直接、確かめてください。 そうすれば、あなたの目に、あの幼い頃の、純粋な光が灯ることでしょう――― 【今にも千切れそうな汚いチラシ】から抜粋―――
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