イタミ

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――「ももちゃん、やっほー」 その日の昼休み、まるで今朝の出来事などなかったかのように、いつも通りに彼は現れた。 あの時、私に気付かなかったのか、どうして無視したのか、聞きたくて仕方がないが、臆病な私はやっぱり聞けなくて。 少しでも間違ったことを聞いてしまったら、この関係がバラバラになってしまうんじゃないかって思えて、怖くて聞けなかった。 「ねぇ、相川君」 「んー?」 彼は椅子に座り背凭れに体重を掛けて、椅子の後ろ足二本だけでゆらゆらと揺れながら私に視線を送ってくる。 「最近、彼女とはどうなの?」 私は彼からフイっと視線を逸らして、それとなく聞いてみた。 彼女のことは、これまでも何回か話したことがあるし、これを聞いただけで関係が壊れることはないとわかっていたから聞いた。 彼は一瞬の間の後、こう言った。
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