623人が本棚に入れています
本棚に追加
/241ページ
「とにかく、告白されたら僕に言ってね」
「されないだろうけど、なんで?」
「それは、まぁ……ふふ腐だよねぇ」
なんか、嫌な予感しかしないので、絶対言いません。
大体、俺に告白する物好きは居ないと思うな。女の子に言われたらちょっと考えちゃうけどね。
「……僕は、ベルが幸せになってくれれば、それでいいんだよ」
「ディータ……」
そう言うディーたんは、一切ふざけた様子はなく、優しく微笑んでいた。
俺も同じように小さく笑みを見せると、ディーたんの両肩に手を置いた。
「……お前、そう言って、ただ絡みを近くで見たいだけだよね?」
「あ、バレた?」
「とことん欲望に忠実なとこは、嫌いじゃないけど、俺はならないからねー?」
「いっ、痛いよ。ベル姫」
「痛くしてるんですー。ディーたんのバカ」
ディーたんの肩に置いた手に力を入れれば、ミシミシと音が鳴っている……気がした。
俺には、握力がないのでそれほど痛くないだろう。残念だ。非常に遺憾だ。
「バカー? そんなこと言っていいのかなぁ?」
「う、あっ?」
やはり、痛そうにしていたのは演技だったようで、俺の両手を掴んだディーたんは、あっさりと俺をソファーに押し倒した。
「ディータ……?」
「どうやら、ベルはお仕置きされたいみたいだね」
「え、え?」
.
最初のコメントを投稿しよう!