3。

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「……ありがとう」 「いえいえ。私は、坊っちゃんの笑顔が見たかっただけですよ」 「パウルぅ……」 優しい笑顔とともに頭を撫でてくれる。 何か、キュンってきたんだけど。 おじいさま、素敵。 「パウ――」 「きゃああああっ!!」 危うく俺が新たな扉を開きそうになった瞬間、ズサササ、と凄まじい音と悲鳴が傍で聞こえた。 なんてことだ。俺はノーマルなのに……。 これも、おじいさまパワーだろうか。 いや、それより、俺を救ってくれた人物の救助を! 誰なのかすぐ分かったけどね! 「……大丈夫? エリノアちゃん」 「うぅ」 盛大に顔面から転けていたエリノアちゃんに声をかけながら、立ち上がらせた。 顔面からいったけど、ちょっと鼻先を擦りむいただけで済んだようです。大怪我じゃなくて良かった。 「エリノア! 大丈夫かい?」 「……おじいちゃん」 パウルも慌ててエリノアちゃんの傍へ行き、頭を撫でてあげていた。 さて、俺はマイポケットから、絆創膏を取り出す。 エリノアちゃんが、いつドジをしてもいいように用意してあるのです。 他にもマイポケットには、色々と役立つ物が入ってたりするけど、それが何かは秘密だよ。ふふふ。 .
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