3。

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「……それで、やるの?」 「ん?」 滲んでいた涙を拭いてから尋ねると、カイは首を傾げた。 「ヨハンさんが言ってたでしょ? ヤらないか、って」 「悪い、なんか意味違うと思う」 「えー、違うのー?」 兄×弟でおいしいのに……。 俺は残念……と眉を下げ、まだ潤んでいた目でカイを見つめる。 すると、サッと目を逸らされた。何故だ。 「うっ……」 「カイ?」 「な、なんでもない」 涙目だったから、キモくて引いたのか。 ちょっと悲しいですが、仕方ない。 「よく分からないけど、剣の訓練やろうか」 「お……はい」 「ベル王子は、離れた場所で」 「うん」 ぽん、とヨハンさんに頭を撫でられた後、訓練所の隅っこで見学しているように言われたので頷く。 みんなが俺の頭を撫でていくのは、何でだろう。子供扱いされてるのかなぁ? カイと目が合わないまま、俺は隅っこにある木の下に座った。 カイ達以外の騎士達も、二人の勝負が気になるのか、遠くで見守っている。 それも当然。 騎士隊長の兄と、正規の騎士よりも実力は上である騎士見習いの弟の勝負。 どちらが上でどちらが下なのか。 「(……どっちが攻めで受けなのか)」 ……気になるよねー! .
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