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《私のこと、利用したでしょ…》
電話口の相手は非難する。
《…時季はね、やり方が酷いのよ。
あの子に傷をつけて、広げて、逃げられないようにして…》
「何のこと?切るよ?」
電話の相手に有無も言わさず通話を切る。
「バーカ」
時季は情事のあと、無防備に眠る存在の奏を見下ろす。
その表情は、奏も見たことのない優しげなものだった。
「奏、愛してるよ…」
時季は愛おしげに、奏の柔らかな髪を撫でる。
◆◇◆◇◆END◆◇◆◇◆
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