第2話

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《私のこと、利用したでしょ…》 電話口の相手は非難する。 《…時季はね、やり方が酷いのよ。 あの子に傷をつけて、広げて、逃げられないようにして…》 「何のこと?切るよ?」 電話の相手に有無も言わさず通話を切る。 「バーカ」 時季は情事のあと、無防備に眠る存在の奏を見下ろす。 その表情は、奏も見たことのない優しげなものだった。 「奏、愛してるよ…」 時季は愛おしげに、奏の柔らかな髪を撫でる。 ◆◇◆◇◆END◆◇◆◇◆
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