第7話

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あたしって、和也さんにすごく愛されているんだな…って思う。 和也さんはあたしが笑ってくれるだろうと予測して こういう悪戯をしたり、驚かせたりしてくれてるし。 あたしもそういう和也さんが大好き。 「…」 そうだ、これが“今”なんだ。 忘れちゃいけない。 “これが今のあたしなんだ”と もう一度、心の中で強く言い聞かせた。 確かに、あたしは常務と恋人同士だったのだろう。 でも、昔を追及して、思い出してどうするの? 確かに懐かしいとは思うけど、 それらはもう、過ぎ去った過去の恋なのに。 常務の想いの強さには 思わず胸がきゅっと痛くなるけど… 情に流されちゃいけない。
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