1946人が本棚に入れています
本棚に追加
「お昼間際に来客があって、そっちの対応に追われてたんです」
「そうなの、お疲れ様」
席に着いて
「お兄ちゃんからのメールですか?」
お弁当を食べ始めた優子ちゃんが何気に聞く。
「…ん。まあね」
お茶をすすりながらすまし顔で答えれば。
「やーだ、先輩ってば照れちゃって。
さっき、すっごく楽しそうな顔してましたよ」
「え!? 違うよ。 楽しくなんかないよっ!?」
「はい?」
優子ちゃんはあたしの勢いあるうろたえに
目をぱちぱちさせている。
「あ、」
そうだった。
和也さんからのメールだって言ったんだっけ。
落ち着け、
この子は急に出現した常務の存在を知らないんだ。
最初のコメントを投稿しよう!