第7話

16/35
前へ
/35ページ
次へ
「お兄ちゃんの方は兄妹の枠を越えたがっていたのに 先輩は別にそうでもなかった感じだし。  この前の話しだと 成り行きで恋人になることにOKしたみたいな…」 「…そんなことっ、……ないよ…」 威勢よく彼女の話を遮ったわりには、 なんで、否定部分が弱くなったのか。 「それに何よりこれまでずっと近くに彼がいたのに 先輩はお兄ちゃんに対して恋愛感情を持たなかったんでしょ?」 「それは… だって、和也さんには彼女がいたから…」 「そんなの好きになっちゃったら関係ないでしょう~。  その彼女に嫉妬することも、 別れて欲しいなんて願うこともなかったんでしょ?  そうなると、完璧、兄妹じゃないですかー」 どう返していいのか、 次の句へ繋げる言葉が見つからない。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1946人が本棚に入れています
本棚に追加