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あたしは、
常務のことは覚えていないのに
日々の習慣のようなものは身についていて。
忘れることなく
それをそのまま、当然のように使っていたのだ。
恋人同士である二人にしかわからない…―――秘密のルールを。
薄々、感じ始めていたけど、
あたしはやっぱり全ての記憶を取り戻してはいないんだ。
思い出したい。
彼と過ごした日々の記憶を。
輝いていた、青春の日々を―――…
―――ピピピッ
受信音が鳴り、はっと我に返った。
またメール…?
今度の送信者は…和也さんだ。
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