第7話

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あたしは、 常務のことは覚えていないのに 日々の習慣のようなものは身についていて。 忘れることなく それをそのまま、当然のように使っていたのだ。 恋人同士である二人にしかわからない…―――秘密のルールを。 薄々、感じ始めていたけど、 あたしはやっぱり全ての記憶を取り戻してはいないんだ。 思い出したい。 彼と過ごした日々の記憶を。 輝いていた、青春の日々を―――… ―――ピピピッ 受信音が鳴り、はっと我に返った。 またメール…? 今度の送信者は…和也さんだ。
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