6人が本棚に入れています
本棚に追加
◇◆◇◆◇
ハヤトと女子達に連れられたアキは学校から10分ほど坂を下って街に出た。
そこは田舎のわりに栄えているから人通りも多い。
買い物をする人、仕事をしている人、そして遊んでいる人。
駅前から少し歩くとデパートやショッピングモールなどがあり、自然と人が集まってくる場所だ。
その駅前にある『カラオケ 賛美歌』が学生に人気がある。
名前は…さておき。やはりお値段が安い。
そこが学生からの支持が熱い理由だ。
しかし…ここにはもう一つ、学生に(主にアキの)支持される理由がある。
それはドリンバーのメニューにフルーツミックスジュースがあること。
アキ自身は
(素晴らしい!ブラボー!
マジ神っす!!)
彼は一人カラオケを最近デビューしたのは誰も知らない。
そして到着して早々にハヤトは歌い始め、アキはフルーツミックスを味わっている。
「今日はやたら声の調子が良いぜ。」
…アキの隣にいるハヤト。
歌も上手いし、運動できるし、勉強もできる、更にイケメン…
アキは頭の中で考えていた。
(あれ?何か殺意が湧いて来た。
誰かこいつをヤッてくれないかなぁ。
社会的に抹消とかしてくれないかなぁ?)
「そろそろアキも歌おうぜ。
なんなら一緒にどうよ?」
ハヤトはアキの肩をガッチリホールドしながらマイク越しに話しかけてきた。
「キモイから離れろや。
俺は人前で歌えるほど上手くないし、お前ほど音痴をひけらかすほど馬鹿じゃないよ。」
「ひでぇな。
ってか俺音痴なのか?」
「むかつくからお前は…」
「ねぇ、ちょっと!」
アキが話している途中で強引にハヤトとの間に入ってくる奴ら、さっき舌打ちしてた女子二人組だ。
最初のコメントを投稿しよう!