第1話 1. 始まりの合図

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◇◆◇◆◇ ハヤトと女子達に連れられたアキは学校から10分ほど坂を下って街に出た。 そこは田舎のわりに栄えているから人通りも多い。 買い物をする人、仕事をしている人、そして遊んでいる人。 駅前から少し歩くとデパートやショッピングモールなどがあり、自然と人が集まってくる場所だ。 その駅前にある『カラオケ 賛美歌』が学生に人気がある。 名前は…さておき。やはりお値段が安い。 そこが学生からの支持が熱い理由だ。 しかし…ここにはもう一つ、学生に(主にアキの)支持される理由がある。 それはドリンバーのメニューにフルーツミックスジュースがあること。 アキ自身は (素晴らしい!ブラボー! マジ神っす!!) 彼は一人カラオケを最近デビューしたのは誰も知らない。 そして到着して早々にハヤトは歌い始め、アキはフルーツミックスを味わっている。 「今日はやたら声の調子が良いぜ。」 …アキの隣にいるハヤト。 歌も上手いし、運動できるし、勉強もできる、更にイケメン… アキは頭の中で考えていた。 (あれ?何か殺意が湧いて来た。 誰かこいつをヤッてくれないかなぁ。 社会的に抹消とかしてくれないかなぁ?) 「そろそろアキも歌おうぜ。 なんなら一緒にどうよ?」 ハヤトはアキの肩をガッチリホールドしながらマイク越しに話しかけてきた。 「キモイから離れろや。 俺は人前で歌えるほど上手くないし、お前ほど音痴をひけらかすほど馬鹿じゃないよ。」 「ひでぇな。 ってか俺音痴なのか?」 「むかつくからお前は…」 「ねぇ、ちょっと!」 アキが話している途中で強引にハヤトとの間に入ってくる奴ら、さっき舌打ちしてた女子二人組だ。
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