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ハヤトが誰かに見せつけるようにアキの肩を組んだ。
(こいつ、もしかしてそっちの人か?)
過った矢先にアキの視線の中に女子が4人飛び込んできた。
「ハヤト…そんな事よりもお前の背後にいる女子たちは良いのか?」
ハヤトの背後にいる女子たちを再び見ると奥の女子二人はニコニコしているが、手前の二人が不服そうな雰囲気を醸し出しているようだ。
だが、そんな事などお構いなしと言った様にハヤトはアキにべったりだ。
「あぁ。今日はお前と遊ぶ約束してただろう?」
「はぁ?そんなのーー」
ハヤトはアキを力一杯引きつけ、耳元でボソボソと説明しだした。
「約束してた事にしてくれよ。
実は手前の二人がしつこくてさぁ。
とりあえずズルズル逃げてきたんだって。」
「なら自分で何とかしろ。ってか氏ね!
俺をお前のハーレム天国に巻き込むなっていつも言ってるだろ。
ってか氏ね!いや死ね!」
「ひでぇな。
なんでそんなに言われなきゃならないんだよ!」
男二人でコソコソ話していると不服そうな二人の女子の更に後ろから笑顔の女子が近づいてきた。
「ねぇねぇ!ハヤト。
その友達も一緒にカラオケに行かない?」
ハヤトの真後ろにショートヘアで目がぱっちりの綺麗なお姉さんが立っていた。
「あっ…ヤヨイさん。」
アキはボソッとつぶやくとヤヨイと呼ばれる綺麗な女子が視線を向けてきたので地面に落とした。
そんな彼を見て澤木 弥生さんは少し困った顔をしている。
「えっと…ごめんなさい。
どなたでしたか?」
(俺のことは知らなくてもヤヨイさんの事を知らない人はいない。
男子の中じゃ彼女にしたい人1位、泣き顔を見たい人1位、水着であ~んして欲しい人1位と三冠を成した超美少女なのだ!
って誰に説明してんだ俺…。
はぁ…鬱だ。)
彼女は綺麗な外見に優しい性格を兼ね備えており、性格破綻者のアキですら彼女にできたらと妄想したのは内緒の話だ。
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