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藤村海月（ﾌｼﾞﾑﾗ ﾐﾂﾞｷ)それが私の名前。両親からもらった大事な名前。
両親のことは大好き。
けど、五年前。
お母さんは交通事故に合い他界。
真面目だったお父さんはその日を境に借金を抱え、飲んだくれの日々。
海月に。
双子の弟と妹に。
お父さんから虐待を受ける日々。
けど、海月はお父さんが元に戻って来てくれることを日々願いながら生活していた。
どんなに嫌なお父さんになっても。
どんなに怖いお父さんになっても。
それでも、私の大事なお父さんだから。
でもね、お父さん。忘れちゃ駄目だよ。
私の可愛い弟と妹に手を出したら許さない。
約束したから、そんなことしないよね？
ねぇ？お父さん。
そんなお父さんでも大好きだよ。
そんな考えでいた海月だった。
この頃の海月は近々、恋をするとも知らずに。
海月の目は好きになった男のことしか見なくなる。その人のことしか考えれなくなる。
まるで、溺れるかのように海月は好きになっていく。
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