第7話

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思いも寄らない先生の言葉に、一瞬思考回路が止まる。 ゆっくりと窓辺に向かう先生。 「抱きしめてやることも、慰めてやることもできないから………。 頼むから、アンタはバカみたいに笑ってて」 目の奥が熱い。 鼻がツンッと痛んでたまらず立ち上がった ガタガタッと大きな音を立てて椅子が倒れる。 だけど、立ち止まることもできずに走って指導室のドアを飛び出した。 「っ!!」 「………」 誰かいる気配がしてハッと顔を上げると。 指導室のドアのすぐ隣で、 壁に背をもたれながら腕組みして立っている長谷川先生がいた。
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