私、主人公だよ!

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やっほー!こんにちハロー!皆さんのアイドルこと、バリエンタリィ家の一人っ子、ルクティー・バリエンタリィです☆ ?「そんなとこで決めポーズしてないで早く準備しなさいよ」 ルクティー「きゃふっ!?」 背後から蹴飛ばされ地面へダイブ。私の顔に大ダメージだよ!? ちなみにこの私を見下ろすこの大人っぽくない少女は私の母、スズネ・バリエンタリィ!一応神様です! スズネ「一応は余計よ、一応は」 ルクティー「てへっ☆」 スズネ「ジャブッ!」 ルクティー「ふぎゃっ!!」 顔面に軽い一撃を貰い、大いに吹き飛ぶ私。軽いジャブでもこの威力!さすがお母さん! 何とか体勢を整えて着地。もう、乱暴だねー! スズネ「早くしないと先行っちゃうわよ?」 ルクティー「わわっ、それだけは勘弁!暫く外に出てないからこの辺の道あんまり分からないんだってば!」 慌てて自室に駆け込み、これから行く場所の為、準備をする。 今日、私はギルドデビューするのです☆ ルクティー「これでよしっと……」 何も無い場所を指で四角形になぞり、息を吹き掛ける。そして瞬きをした次の瞬間、私の目の前には不自然に取っ手だけが存在していた。 フワフワしないで浮いてるって表現が分かりやすいかな? 私はそれを当然の様に掴むと、上へとスライドさせた。何も無かった場所に見知らぬ異次元空間が出現。私は知ってるよ? ルクティー「これお願いしまーす!」 その空間の中に大きな荷物を投げ込み、そう叫ぶ。数秒後、異次元空間内から「このハンカチ、ルクティーの匂いがするよおおおおお!!」と奇声が聞こえて来た。 ルクティー「ハァ…またハンカチ買い直さなきゃ」 そう呟いて私は異次元空間の扉を閉じた。 スズネ「準備出来た様ね」 玄関に行くと、お母さんが寄り掛かっていた壁から離れてそう言った。 ルクティー「じゃ、行こ!」 スズネ「ええ。―――――《転移》」 これから、私は仕事を手に入れる!何時までもニートじゃ、話にならないからね!
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