第5話

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「佑……?」 「うん……ごめん、変な事言った とにかく明日から宜しくな。遅くにごめん  おやすみ……」 「おやすみなさい……」 はぁ…… こんなんで明日から大丈夫なのかな? みんなに気を使わせないように、しっかりしなきゃね…… すると手に持ったままのスマホがまた鳴った 普通の着信音だから佑ではない 今度は誰? 画面を見ると……課長だ! 「も、もしもし」 (ヤバ!どもってしまった) 「どうした?何か慌ててるのか? 忙しかったならかけ直すか?」 「いえ、暇です!ちょっとビックリしただけです!どうぞ遠慮なくお話下さい」 「あ、ああ……じゃあ遠慮なくお話させて頂くが……」 「課長、なんか言葉遣い変じゃないですか?」 「お前が変なんだろ!俺は合わせてやっただけだが……?」 「えー?私普通ですよ」 「……そうか、ところで具合はどうだ?」 (スルーですか?って思ったけど課長相手には突っ込めないよ……なんかムズムズするーーー) 「お陰様でだいぶ良くなりました 色々ありがとうございました」 「そうか、なら良かった…… 明日は会社来れそうか?」 「はい、もちろん大丈夫です。ご心配おかけしてすみません えっと、課長……今はもう自宅ですか?」 「ああ、さっき帰ってきた。あ、土産買ってきたぞ」 「わーありがとうございます それで、あのー大丈夫でしたか……お見合いの事……」 「あーまぁ大丈夫だろう……」 なんだかスッキリしない返事でちょっと不安になるが、これ以上は深く聞けない 「そうですか。なんだかすみません」 「何で佐伯が謝るんだ?大丈夫だぞ! じゃあ明日の朝8時に迎えに行くから マンション着いたら連絡する じゃあ、温かくして寝ろよ」 そう言って電話は切れた…… ん?明日朝8時に迎えに来る? どうして? 意味がわからずかけ直そうとしたらメールが入った 課長からで『病み上がりだから明日は車で迎えに行く。拒否権は無し!』 と書いてあった なんだか課長が可愛く感じて笑ってしまった 『お願いします』と返信して寝る準備を始めた
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