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カタン、物音がしたことに気付いて顔を上げて音の発信源の方に視線を送ると俯いて表情が伺えない真っ白な少年が居た。
髪の毛から着ている服、日本人らしくない真っ白な肌。
この少年こそがこの二人の少年が愛してやまない姫である。
「どうしたんですか?」
いつもと違う雰囲気を察して眼鏡を掛けた少年が優しく声を掛けた。
「うぅっ棟夜ー僕しんじゃうかもしれないいいいいぃぃぃ」
顔を上げて真っ赤に泣きはらした瞼を見せたかと思うと豪快に泣き始めた。
少年の燃えるように赤い瞳は泣いたことにより更に赤みを増して、そのおかげで比例するように少年特有のフェロモンでも出ているのかさっき二人が話していた色気なんて話にならないくらいの淫猥な空気が駄々漏れている。
その顔を見るや否や棟夜と馨と呼ばれる少年は一気に下半身に熱が集まるのを感じた。
だけど今はそれどころではない。
普段滅多に泣いたりしない姫が何故こんなにも号泣しているのか。
「ど、どうしたんですか?とりあえずこちらにいらっしゃい」
とんとんと棟夜と馨が座っている空間の間に座るように促す。
「ひっく、ぅぐ…ずびっ」
「ほら、そんなに目を擦ってしまっては可愛いらしい目が腫れてしまいますよ?」
スっと紳士らしくポケットからハンカチを取り出すと顔を汚している涙やら鼻水やらを拭ってやる。
そして棟夜はこのハンカチはジップロックに保存して大切にしようと心の中でガッツポーズをする。
勿論そんな考え姫が知る由もないが、棟夜という少年はもうすでに姫が使わない筆記用具やらなにやらを私室やら普段はあまり帰らないが実家に保存していたりする。
棟夜やその他少年たちはその存在に気付いてたまに貸し借りをしているらしいが、姫はやはりそんな事実知る由も無い。
「ん、ありがと」
落ち着かせるように頭を撫でたり、スキンシップの一環と姫を言いくるめて日ごろからしているキスやらをしていると次第に泣き声が小さくなってくる。
「で、どうしたんだ?」
「ん、んとね、奈央達とお昼寝してて、目がさめたら、こんななってたの…」
そう言って姫は自分の履いているズボンに手を掛けると下着と一緒ぷるんと飛び出たのは透明の液体でどろどろと汚れた姫のイチモツだった。
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