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「実は、主題歌も担当することになってるんだ。」
「えーーー!!やったー!!」
私は心から盛大に拍手をした。
驚き、というより、やっぱりねという誇らしさがわきあがる。
前回のドラマ同様、まさにいが出演する作品は、まさにいが主題歌も担当することが多い。
なんとなく予想はしていたものの、やっぱり嬉しくて。
しかし、次の言葉に私はさらに驚くことになる。
「でもね、今回は海君に歌ってもらえたらなって。」
染井海が、歌う?
「まさにいが作曲して、染井海が歌うってこと?」
「そう。」
驚いたでしょ、という顔でニッと笑ったまさにいに、私はその通り驚きを隠せないでいた。
「それって、染井海をプロデュースってこと?」
「まさにそれだ。」
私の言葉に、満足そうにほほ笑むまさにい。
えーー!!!
「流那も聞いたでしょ、こないだサンデーライブで海君の歌声。」
サンデーライブとは、まさにいの毎週担当しているレギュラーラジオだ。
言うまでもなく毎週録音しながら欠かさず聴いている私は、染井海がゲストだったその回もばっちり聞いていた。
「僕も前から海君歌うまいなーって思ってたんだけど。こないだ生で聞いて、やっぱりそうだって思って。リスナーからの反響もすごくって。
どうしてもコラボレーションしたくなっちゃってね。」
染井海の歌声…。
まさにいの弾くギターの伴奏に合わせ、CDでも聞きなれたまさにいのラブソングをデュエットで歌う。
まさにいの歌声を邪魔することなく、それでも確かに耳に届く、澄んだ歌声。
まさにいに似ているけど、どこか鋭さを持ったような、芯のある歌声。
それが私の持った印象だった。
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