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~クラウス視点~
携帯の着信音が、寝室に鳴り響いた。
俺はソファーから身を起こす。
「誰だ!こんな朝早くから電話をかけてくるのは!」
俺は電話口に大声で怒鳴った。
「もう十一時十分だが?」
怒鳴られたことを意に介さずに電話の相手が言い返す。
こんな対応ができる奴は、俺の知り合いには一人しかいない。
「・・・何の用だ、ブラックソード。」
「少し力を借りたい。今から言う場所に来・・・」
俺は電話を切った。
また、着信音が鳴る。さっきのナンバーとは違った。
「誰だ?用件を簡潔に言え。」
「フェアベルグに来い。ちなみに俺はブラ・・・」
「二度とかけてくるな!」
俺は自分の携帯を壁に投げつけた。液晶が割れる。
俺はまたソファーに横になる。
するとドアチャイムが鳴った。
「宅急便でーす。」という声がする。
俺がドアを開けると、腕を掴まれて家から引っ張り出された。
そこにいたのは黒いロングコートの悪魔だった。
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