1章 善と悪の差 1節 警察長官の娘

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   僕は朝の光で気持ちよく目覚めることができた。 時計は七時三十分を示している。珍しくゆっくり寝られた気がする。 それにしても、今日は静かだな。 普段なら上司が口うるさく仕事仕事と言ってくるはずだが、この建物には人の気配すらない。 「おーい。誰かいないのか?」 呼びかけてみるが、返事はない。 それにしてもいい天気だ。 空は薄い青色で雲ひとつ見当たらない。吹く風は涼しく、穏やかだった。 とりあえず僕は髪を梳かすことにした。
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