1章 善と悪の差 1節 警察長官の娘

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「・・・・・・・。」 メイは黙り込んでしまった。 やっぱり怒らせてしまったのだ。 僕は後ろを向いた。そして能力を使う。 終わったらすぐに、前に向きなおす。 運転中にするべきことではないが、理由が知りたかった。 メイは怒ってはいなかったが、驚いていた。 僕も能力者であることに。 正確には気づいていなかったが、無意識にそう認識しているようだった。 車は住宅街を通っていた。不意にメイが口を開く。 「ここが私の家です。送って下さり、どうもありがとうございます。」 メイは僕の返事も聞かずに車を降り、家に駆け込んだ。
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