51人が本棚に入れています
本棚に追加
「それにアンタの使用武器は剣でしょ。
戦争になれば最前線で戦うことになるんじゃないの」
ベルが声を低くするとフレデリックが頬杖をついて鼻で笑った
「へ、そんなの大歓迎だぜ。前線こそ最高の戦場だろ。
あと低知能発言は撤回しろ」
「事実を言って何が悪い」
「んだとこら…」
青筋をたてたフレデリックがテーブルを力強く叩いて立ち上がる
ベルの方は恐れるどころか、受けて立つを言わんばかりに腕組みをしてフレデリックを睨みつけていた
周りの視線が一気にフレデリックに集中する中、コトノハは頭痛がしてこめかみを手で押さえる
「……次は実践訓練がありますし、
集合時間に遅れないよう早く食事を済ませておいた方がいいかと…」
この場でいざこざを起こされると厄介なので、他のことに注意を向けさせる
二人をおろおろしながら見ていたアズマもコトノハに便乗してフレデリックの方を見た
「そうだよ、確か格闘訓練だよね。今体力を消費する必要もないって、ほら」
アズマに言われフレデリックは渋々、振り上げていた拳を降ろしてイスに座った
「そうだよな…おい、訓練の時は憶えていろよ」
「その言葉をそのままそっくりアンタに返すわ」
二人の火花が飛び交う中、コトノハとアズマは小さく嘆息した
最初のコメントを投稿しよう!