No.2 気づいた気持ち

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「えっ?今は6時半だけど?」 「ヤバい!理奈との約束7時からだ!ゴメン、亮介先に帰るね。」 クレープを持ったまま明日香はダッシュで帰っていった。 「忙しい奴だな。俺も帰るか。」 俺の家は高校から15分くらいのマンションに住んでいる。 「ただいま~。」 「お帰り、お兄ちゃん。お母さんまだ仕事だから帰るの遅いって。」 優南がリビングで雑誌を読んでいた。 優南は俺の妹で、高校1年生、俺と同じ高校に通っている。 「つーかお兄ちゃん帰るの遅いし。メール位ちょうだいよ。」 「ごめんごめん、明日香とカラオケ行ってた。それよりメシどうする?ピザでいいか?」 「明日香先輩と?まさかお兄ちゃん、変なことしてないよね?」 「してないから!もうメシピザでいいな。」 俺は逃げるようにリビングを出て自分の部屋に入った。
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