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うっ…///
あ…相変わらず…
≪お久しぶり。子リスちゃん、元気だったみたいね≫
小林さんの肩に後ろから腕をまわした状態で、美しすぎる笑顔をこちらに向けます
身長190cm
髪は少し濃い目のブラウンで
今日はすっきり後ろに束ね、額には束ね損ねた頬くらいまでの髪が無造作に落ちています
冷たく見える切れ長の目には琥珀のような瞳
すっと通った鼻梁
少し大きめな形のいい口元
長い手足に完璧なスタイルのこの華やか過ぎる男性は…
世界的に有名なファッションデザイナーのナディーク・シファーその人です
通称ナディアさんは
以前、仕事絡みで知り合ったシンガポールの富豪、チャン会長の秘書兼ボディーガードだったジョンさん(今はそのチャン会長の娘であるエイミーさんの旦那さまで、気が向くとショーモデルもする)の知り合いで
そのジョンさんに、表参道にある直営店に連れていってもらった時に
私はナディアさんと知り合いました
そして…
いま目の前でナディアさんのキスを受けていた同じく男性の(汗)小林さんは
私が勤めていた九曜建設という会社の元同僚です
ナディアさんとジョンさんの大ファンだった彼に、以前会えるようにセッティングした際、どうやらナディアさんも気に入ったようで、来日の度にご飯には行っているようです
そうそう、小林さんはどうやら清水主任に恋をしていた時期があり、私の恋のライバル(苦笑)だったんですが
彼はライバルである私に、自分の恋心はさておき
いろいろな事を教えてくれた恋愛マスターであり、私の大事な師匠です
≪子リスちゃんはあっちに座ってね≫
ぽいっと追い出されました
…💢
ナディアさんは暖かそうな(お高そうな!)
ムートンのロングコートを着ているからいいですが…
ただのウールのコートの私が外側に座ると…
更に…寒いんですがっ(泣)
まぁ、そんな事は言えないまま
ナディアさんに小林さんの隣の席を奪われたので
向かいの、少し雪が降りかかるソファーに追いやられた私です
そんな私に
いかに雪の日の東京が美しいかを、語り始めるナディアさん…
30分を過ぎたころ、いい加減寒さと空腹から殺意を覚え始めちゃいました
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