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≪ちょっと…💢聞こえてるの?≫
超絶に美形なナディアさんが眉をひそめると、怖いですってば!
≪き…聞こえてますっ!それって…私が…ナディアさんのブランドで働くってことですかっ?≫
自分で言葉にしておきながら
やっぱり信じられないです
だって…私には賞を取った経歴も無いし
なにより経験すら浅いのに…
確かにインテリア関係からは、離れられないと言う気持ちもあったため
インテリア業界に絞って、就職活動をしようとしていた矢先でした
でもこんな…うますぎる話が…
ぐるぐるしていた私を
どうやって断ろうか悩んでいると勘違いしたナディアさんが
綺麗な瞳を更に不機嫌そうに、すぃっと細めて
≪…この私が直々にスカウトしてんのよ。断るなんて…≫
えっ!
≪こ…断るなんて!本当に!?本当に!私でいいんですかっ?エイプリルフールでも、どっきりでもないんですよねっ!?≫
つい立ち上がって身を乗り出してしまいました
私の勢いにびっくりしたようにフリーズしていたナディアさんが
おもむろに立ち上がり
≪なぁーんだ。良かった。交渉成立のようね≫
と…
間にあったローテーブルに両手をついて、身を乗り出していた私の肩を抱きしめ…
なんとっ!チュッと両頬にキスをされちゃいましたっ///
抱き締めたまま
動揺する私を気にもせず
≪子リスちゃ…いえ、みちる。よろしくね≫
み…耳もとで言わないで下さいっ///
もー…
こういう時は、普通は握手じゃないんでしょうか(苦笑)
≪よ…よろしくお願いします≫
ぎこちなく答えていると…
するとすっかり寝込んでいたはずの小林さんが
「松下さん!…まさか…また奪う気…」
…はぁ?
奪う?
…っ!?
まだ軽く抱き締められていた身体を引き剥がします
こ…小林さんっ勘違いですっ!
え?
でも…奪うって…
やっぱりそういう関係ですかっ!?
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