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≪トーヤ…彼女にスカウトの話をしたんだよ。来てくれるって≫
≪え?あ…?じゃあ、今の…≫
≪あんなご挨拶を見て、嫉妬しちゃったのかな?可愛いね…私の子ねずみちゃんは…≫
ちょ…ちょっとっ///!!
ナニ、甘い雰囲気になってるんですかっ!
≪ストープッ!それ以上は…別な場所にお持ち帰りしてからにしてくださいっ!≫
はー///はー///
いくら私の許容範囲が広くても
やはり…いろいろ問題がありすぎですからっ
私…本当にナディアさんの会社入って大丈夫かな(苦笑)
*
≪すみません…遠回りさせてしまって…≫
雪のため帰れなくなった私は
母に電話をしたところ
『じゃ、お兄ちゃんのとこに泊まんなさい。最近仲良くしてるみたいだから大丈夫でしょ?お母さんから電話しておくから』
と言われ
六本木から車で20分くらいの場所に住む、兄の家にナディアさんの車で(運転手付きです)送ってもらってます
(お兄ちゃんの家…)
家族で初めての、クリスマスパーティーをした翌日に、成田に送ってくれた兄と打ち解けて以来
急激に仲良くなりました
でも…
実家の兄の部屋すら入った事なかったのに…
泊まるなんて…
(なんだか、緊張しますっ!今更やっぱり別なところに泊まりますなんて事も言えないし…)
清水主任から来ていたメールも気掛かりだし…
出掛けることは話していたから、東京の大雪を知って心配しているようです…
(でも、なんでこいう時に充電なくなっちゃうかなっ…)
「ねぇ、松下さん。しかし思いきったね~」
助手席に座る私の背後から、小林さんに話しかけられました
は?何が?
「ニューヨークとパリどっち?」
「え?」
ニューヨーク?パリ?
…海外っ!?
「き…聞いてないです!日本の話じゃなかったんですかっ?」
何事かと聞いてきたナディアさんに、小林さんが通訳してます
≪あら(笑)さっき言わなかったっけ?とりあえずはみちるは英語できるし、後はフランス語を勉強してよ。予定ではパリで勤務よ♪あ…もう断るとかは無しね≫
“無し”って…そんな…しれっと言われても…
どうしよう…
海外…
しかもフランスなんて行ったら…
清水主任と…
なかなか会えなくなっちゃう
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