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その声に気づいたようで、あたし達の方へ近づいてきた。
「あれ…おまえ等、確か…」
顔は覚えてるけど名前が出てこないみたいで、
「新谷です。それと、落合です」
常務が助け舟をだす。
「おーーー!! そうそう!!
おまえ等、卒業してからもう何年になる?
いや、懐かしいな」
若いくせに白ひげ生やした大臣のようにかっかっか、
と太い笑い声を撒き散らすその様は変わってない。
「白石先生、長くこちらにいらっしゃるんですね。
まさかお会いできるとは思いませんでした、感激です!!」
あたし、道端で芸能人に出会ったみたいに
ミーハーな声になってる。
知っている先生に会えて、
そしてむこうも覚えててくれてるってこんなに嬉しい事なのか。
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