第8話

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二階の廊下を歩きながらふと窓の外を見ると、 さっきの子達がふざけあいながら 楽しげに歩いて帰っていくのが見えて。 ほっこりとした気持ちになった。 そしてつい、 「よかった、よかった」 言わなくてもいいことを口走る。 「おまえ…ばばあみたいだぞ」 「ほっといてください!」 次にかかって来る相手に立ち向かおうと、腕構えをした時、 背後から笑い声が飛んできた。 白石先生だ。 「おまえら、外見は変わったのに中身は変わってないなー」 ……常務と同じ事を言わないで下さい。 てか、あたし、 そんなに精神年齢成長してないのかなっ!? 「それにしても、二人で来るなんて。  今、おまえ等つきあってんのか?」 「え!? いえ、ち…」 「そうなんです」  肩を抱き寄せた!? 「偶然再会して、最近つきあいはじめました」 「…ちがっ、うぐぐ…」 手の平で、口塞がれた。
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