第8話

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―――翌日の土曜日、 胸元にドレープが入ったピンクのブラウスと、 6分丈で膝下にギャザーが入ったカーキのクロップドパンツ。 化粧はいつも通りのナチュラルメイク。 変に着飾らず、ショッピングにでも行くようなスタイルにした。 暑いけど、髪はおろしていこう。  束ねると車の座席にゆったりと座れない。 コテで髪の毛をくるりと巻いて手ぐしでほぐし、 最後にワックスをつけルーズカールに仕上げる。 うんOK。 壁にかかった時計をみやると2時10分前だ。 そろそろ下へ行こう。 ハンドバッグを手に取り、部屋を出た。 下に降りるとすでにシルバーの車が止まっていて、 運転席のドアが開いた。  その人物の影があたしの真ん前まで来る。
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