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やがて缶ジュースを三つ持って戻ってきて
「飲め」
差し出され、受け取る。
「はい。いただきます」
先生は自分の座席に腰を落とし、自分のジュースは机の上に置いて、
その横にあった団扇を手に取り、大きく扇ぎ始めた。
常務は自分のジュースのプルリングをひいて
それをあたしに渡し、
「あ…」
代わりにあたしが持っていたジュースを奪った。
あたしがプルリングをうまく開けられないこと、
知ってるんだ。
当然のようにされる自然な行為は
どこからどう見ても“つきあってる二人”だ。
頬が火照ったのを知られたくなくて
不自然なまでに顔を下げ、
「…ありがと」
サイドの髪の毛で頬を隠した。
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