第8話

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徐々に、常務に対して使っていた変てこな“です・ます体”は 完全に抜け落ち、 タメ口で話せるようになった。 記憶を取り戻したわけではないけど あたしと彼は三年間、 同じ時をこの校舎で過ごした同級生なんだ、 という感覚がよみがえって来たのだ。 それだけだけど…。  でも、やはり、今日、明和中に来てよかった。 「…」 ここで一つ、ふとした疑問が沸き あたしはチラリ、常務を見た。 あたしと常務は… いつ、どういうきっかけでつきあうことになったんだろう? 「なぁ、おまえ等、 もしかしてここには結婚報告の為に来たのか?」 ちょうど、宴もたけなわというころで 白石先生がさらっと話題転換をした。 「けっ…!? ち、違いますよ!!」 ああ、もう、びっくりした。 心臓に悪い。 いきなり飛躍しすぎだよ。
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