第8話

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普通に、カッコイイな、と思う。 横から見ると鼻が高いのがいっそうよくわかるな…… あ、口の端がくいっとあがった。  何か面白いことでも思い出したのだろうか…? 「熱い視線で頬が焦げそうだ」 「えっ!?」  あたしは慌てて前を向いた。   今、あたしぼーっと見惚れちゃってた!?  違うよ、違う。 かっこいいってのは、いわゆる一般的な感想で。  別に、 彼があたしの好みってわけじゃないからっっ。 やばい。 あたしの頬も熱い。 体中の体温も同時に急上昇。 赤くなった顔を見られたくなくて 両手で挟んで懸命に揉みほぐし込んだ。 「常務は…じゃなくて。  新谷さんはいつもそうやって、 女性をからかって楽しむんだすかっ!?」 「今、かんだな」 常務はくっと喉を鳴らして笑った。
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