第9話

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「やだなぁ、先輩ってば。  別に先輩のお友達がそうなるって話じゃなくて、 女ってみんなその手の話が好きだから。  つい妄想が走っちゃった~」 あたしは本当に和也さんが好きで。  それで、付き合ったんだ。  誰かの代わりなんかじゃ…ない。 でも、一度浮上した考えはなかなか沈まない。 「でも、その二人はいいかもしれないけど、 今カレは不憫ですよね~。  それなら最初からつきあいをOKしなきゃいいのに。  …って、あたしかなりお話作っちゃってますよね!?  ははは」 優子ちゃんはカラカラと笑っているけど、 ただの妄想を冗談にとれないあたしは 笑える心境にはなれない。 もしも立場が逆で、 あたしがそんな事実を知ったらかなりショックだ。
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