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「美穂達が…・、死んだ…、1日前……。」
「何か変わった様子は無かったですか。」
「……………特に。」
「最後に会ったのは何処で?」
「カラオケ屋さん…・・。」
「何処のカラオケ屋さんでしたか?」
「学校…近くの…ビッグカラオケ。」
「一緒に歌っていたんですか?」
「ううん。後から行って…・すぐ…・・帰った。」
「どうして?」
「…………。」
「どうしてかな?」
「…………………・・。」それ以上唯は答えようとしなかった。唯は何かに脅えているようだった。
輪島は質問を変えた。「最近彼女たちがカラオケ以外に一緒に何かやっとた事なかったんかな?」
「…………・。」小さな声だった。震えながら答える声が輪島の耳には届いていた。それ以上話す事は不可能だった。
唯は相当疲労しているようだった。
輪島達は母親にお礼を言い唯の家を後にした。
帰る途中、天山が輪島に尋ねた。
「先輩、彼女最後になんて言ったんですか、先輩頷いていましたよね。僕には聞こえへんかったけど。」輪島は天を仰ぎつつ
「サ・イ・ト…サイトて言うとった。」
「サイト。」と復唱し首をかしげた天山だった。
唯とのやりとりで捜査の方向性が決まってきた。唯の言葉から発せられたカラオケ屋の捜査を始めた。
唯が彼女達と最後に接触した場所だった。
ビッグカラオケは唯の言った通り学校の近くにあった。
唯はその日、普通なら親しい友人と一緒に歌うはずだろうがすぐに帰ったと言っていた。
またその日唯は学校を休んでいる。唯の行動に不自然さを感じてしまう。
その日一対何があったのだろうか。
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