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捜査をして行くと奇しくもたった一人自殺した女学生達と親しくしていた生徒がいることが判明した。
彼女は自殺の前日までつるんでいたと証言されていた。自殺が起こる前日から学校を休んでおり、友人が9人もいなくなった事で大きなショックを受けて今もなお休んでいる。
輪島は新人の天山と共にその生徒、飯塚唯の家を訪れた。
唯の家は京阪沿線の樟葉駅から歩いて10分程の場所にあった。玄関のインターホンの呼び鈴を押すと唯の母親と思われる女性が応対した。
「何か?」
「警察のものですが、唯さんに少しお尋ねしたいことがありまして。」警察のいきなりの訪問に母親は驚いた様子だったが。
「9人の自殺事件で御友達の唯さんに御友達の当時の様子を伺いに参っただけでして、決して唯さんが事件に拘わっているものとして来たのではありません。少しお話きかせて頂けませんか?」母親の神経を逆なでしないようにお願いをした。
「最近うちの唯は自室にこもって出てきません。こっちも食事もしてくれへんので心配してるんです。」母親も困った様子だった。
輪島達は家に上がらせてもらう事ができた。母親は2階の唯の部屋に行き唯に状況を伝えた。
暫くして母親が降りてきて「ドア越しなら話をしても良いと言ってるんですけど…。」
輪島は「いえ、十分です。恐縮です。」と2階の唯の部屋の前に行きドア越しに質問をした。天山は輪島の傍らで録音テープのスイッチを入れた。
「唯さん、自殺した貴方の御友達と最後に会ったのは何時ですか?」
暫く返答が無かったがおどおどした声で唯は語り始めた。
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