第7話

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9人の女生徒の友人の唯から事情聴取し、その情報を基にカラオケ店に行きそこでも事情聴取した事を話し。調査を進めて、ますます謎が深まったと言う事を打ち明けた。 唯の言葉の「サイト。」という言葉も気掛りだし、防犯ビデオをチェックしても不自然さだけが感じられる事も話した。 「と言う事で、私自身行き詰まってしまいまして、悩んでいたのですが山下さんが確か私立探偵だった事を思い出しまして、山下さんの助言を頂きたいのですが。」と今日の本来の目的も打ち明けた。「勿論分かっています。小説の探偵のように思ってはいませんから。」 山下は暫く沈黙していたが、「良いですよ。私で出来る範囲内しかできませんが。」と引き受けた。 「今までの輪島さんの話を聞いて私なりに感じた事を言いますと、まずサイトと言う言葉ですが唯さんと9人の女生徒は同じサイトを見ていたと思われます。またカラオケ店の件ではで同じものを見ているのですが、それに対する認識が違うという事が判断できます。それは肉眼やカメラでは捕えられないものでないでしょうか。唯さんが口にしたサイトを確認しましたか?」…「まずそれを確認した方がよいでしょう。」 「それと、サイトを見た事が今回の事件の根元と仮定して、9人の女生徒と唯さんが共通の趣味があったか、無かったか。問題のサイトは女子高生が良く見そうなサイトなのかどうか。いずれにせよ唯さんからサイトの詳しい事を聞かなければなりませんね。」 簡単な事だがこんな場合当事者より第三者的立場の方が冷静な判断を下せるものだ。輪島は少し見通しがついたのかさっきとはうって変わって、にこにこ顔で「アドバイスありがとうございます。」と礼をいった。「本当に分かりやすい性格だ、だからこそ憎めない。」と山下は思った。 「もう一つお願いがあります。」
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