第六夜-炎は輝いているか-

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──【side.冒険組】 塔の最上階に登ったと同時に地震が発生したが幸い誰も怪我はしていない。 「ビックリした…。皆大丈夫?」 「あぁ」 「平気なのサ!」 「………」 辺りを見渡してみる。しかし仲間以外誰もおらず、塔の中心に白紙のカードが2枚置いてあるのみ。明らかに罠だろう。 ──ジャリッ。音がカービィの真後ろからした。 「カービィ! 気を付けてッチュ、敵は真後ろにいるッチュよ!」 『──'ジャッジメント'』 「うわぁっ!?」 耳のいいスピンの忠告により彼はいち早く攻撃を躱すことが出来た。それと同時に星座は姿を現す、形からしてどうやら天秤座らしい。 「無事かカービィ!?」 『あらあら、人の心配をしている暇があるのかしらぁ? 'ローズウィップ'!』 「なっ──ぐぁあ!」 「メタの旦那ぁ!」 茨の鞭がメタナイトの身体を縛り、彼は身動きが取れない状態に。 やがて姿が見えてくる。どうやら女体──乙女座だ。 『ボク、天秤座の"リブラ"。よろしく』 『私は"ヴィルゴ"。乙女座よ』 片言で話す天秤座とクスクス笑いながら話す乙女座。彼女の側には縛られて動けないメタナイトが脱出しようと動く。 『そこの騎士、あまり動くと返って逆効果よぉ?』 「……っ」 乙女座の忠告を聞き動くのを止める。確かに動く度に茨の棘が食い込んでくる気がしていたのだ。 『早く、始末、する』 『ちょっとリブラ。私はもう少し遊んでいたいわ』 まさかの余裕発言にタランザは表情を変えた。明らかに自分達は相手になめられている。 「とっとと決着をつけるのねっ!」 「お前が怒るなんて珍しいのサ」 「何のんきなこと言ってるのね!」 『あら、まずは貴方から? いいわよぉ。おいでなさいな』 「食らえっ、'シャイニーフラッシュ'!」 タランザは光のエネルギーを溜め放出する。 『ウフフフフ…』 (もしかして相手はメタナイトを盾にするつもりじゃ…? このままだとアレがメタナイトに当たるッチュ!)
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