30人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
──その夜。
皆が寝静まっている中、彼──デデデ大王は一人起きておりローアの中を探索している。
「これが天かける船〈ローア〉ですか。…成る程ね」
しかし口調からして大王ではない。けれど姿形は大王。
──この者は一体?
「皆さんまんまと騙されちゃって。本物は『ここにはいない』って言うのにさ」
するとみるみるうちに姿が変わる、その正体は何とコメット。
そう。変装していたのだ! コメットはケラケラと笑う。
「いやー。[ギガトンハンマー]や[バタフライスピア]、そして話を聞くと[ウルトラソード]が使えたとは! 実に面白い──戦う価値がありますねぇ」
一通り笑うとコメットは手をクイッと動かす。すると手元にカードと宝石が。
「星座に意思なんてあるわけないじゃないですか。…さて残り半分ですね、自分の願いが叶うまでもうすぐだ」
もう少し彼の姿をお借りしましょう、とコメットは再び大王に変装した。
「…え、『本物は何処か』って? 彼なら自分の故郷に連れて行っちゃいました。変装するのに色々調べたかったので。まぁついでに記憶も覗かせて貰いました」
要するに、大王を拉致したのだ。
「それにしてもこの計画バレたのかな。ネズミ団長さんと蜘蛛の人、気づいていてもおかしくなさそうだもんね」
最初のコメントを投稿しよう!