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「こんばんはーっ!」
僕たちがリビングに集まってから数分後、春斗が家にやって来た
「こんばんは、春ちゃん。」
「こんばんは、いきなり訪ねてすみません。」
春斗がリビングに入るなり、行儀良く挨拶するのに対し軽くお母さんが微笑む
「むむ~……。」
「聖、お母さん相手に妬くな。」
微笑むお母さんに対し、聖が顔をムスッとしていることに僕は突っ込んだ
まったく…、春斗にすぐ反応して…
はぁ…、少しは実の兄にも優しくしてほしいよ…
「お?空太、元気になったみたいだな。」
その様子を見ても、何も感じなかったのか、春斗は聖のお母さんに対するバチバチと火花を散らすような視線など気にせず、僕に話しかけてくる
「うん、少し休んだらだいぶ楽になったよ。」
「そうか!それなら良かったぜ!」
僕がそう言って腕を回して見せると春斗は爽やかな笑顔を見せた
それにしても見事な爽やかスマイル…。聖が春斗を好きになるのもおかしくないなぁ…
「兄上?どうかしたのか?顔がほころんでおるぞ?」
「ふふっ、なんでもないよ。」
不思議そうに見つめてくる聖に僕はそう答えた
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