1球目『私はあなたを殺します。』

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春斗がやって来てから30分後 「そういえば春ちゃん、今度の大会どうなってるのかしら?」 特に話す内容も無いせいか、お母さんが話題を変えた 「ああ、それなら大丈夫ですよ。俺たちは前の都大会で準優勝したからシードなんです。」 春斗がお母さんに説明する 言い忘れていたけど、僕たち野球部は春の都大会で準優勝している まぁ、その後の練習試合で負け続けてるから春斗が『可愛い女子が応援に来てくれたら、負け続けの野球部も本来以上の力が出せるはず理論』とか言い出したんだけど… ちなみに僕はキャッチャーであり春斗はピッチャーだ 「へぇ、それで春ちゃんは大会に出るの?」 「はい!俺も空太もレギュラーですから!」 「流石は春斗様!我が兄上とは大違いです!」 春斗がそう言うと聖が大声で春斗を褒め称える …あれ?聖?僕もレギュラーなんだけど? 「ちょ…、聖…。空太が泣きそうだって…。」 あまりの扱いのひどさを実感した僕を見ながら、いつもは大きな声のお父さんが小声で聖に言う しかし 「大丈夫じゃ。兄上はそう簡単に心が折れるようには育ててはおらんからの。」 聖の応答は明らかに自分に都合がいいような言葉だった… …べ、別に泣いてなんかないよっ!目にゴミが入っただけやいっ!
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