1球目『私はあなたを殺します。』

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~春斗side~ 「えぇ?空太が休みっすか?」 部活が始まる直前のことだ 監督は部室に入ってくるなりそう言った 空太が部活を休む…? 何かの聞き間違いだろ? 「なんだ?明神、お前知らなかったのか?」 驚く俺に対し 隣で話しを聞いていた 篠宮勇壮(シノミヤ ユウソウ)が 俺に尋ねる 「ああ、ついさっきまで空太と会議してたからな。」 「会議?なんの?」 会議と聞き勇壮が反応する まあ内容を聞いたら呆れるだろうけど、一応言ってみるか 「俺が考えた『可愛い女子が応援に来てくれたら、負け続けの野球部も本来以上の力が出せるはず理論』について少しな…。」 俺は勇壮にそう言うと澄ました顔で最後に「ふっ…。」と決めてみた 「お前な…。うん…、アホだな…。」 「面と向かって言われると、悲しいぜ…。」 そして俺は涙を堪え練習に向かった 空太が部活を休んでるのは気になるけど、今は野球に集中だ 県予選も控えてるし俺たちまで休むわけにはいかない 空太のことは帰りに見舞いにでも行って確認しよう 「よし、それじゃ行きますか!」 そして俺は練習を開始した
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