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(目線:火神大我)
黒子は俺の事が好き。そう言った。俺はありがとうの一言で終わらせたけど、あれで良かったのか?
俺は先輩達と遭遇してからも考えていた。
俺も黒子が好きだ。これはまたとないチャンス。黒子と両思いってことだろ?
「火神君?お茶、いりますか?」
「ん?ああ、サンキュ、黒子。」
「2回目ですね。」
「何が?」
黒子は俺に耳を貸せといい俺が少し屈む。
「……間接キスですよ。」
「お前!…また!」
「ん…あ?どうした火神。」
やべぇ、日向先輩に気づかれた。
「いや、なんでもねぇです。」
「……おい黒子…」
「…なんですか…?」
「…みんないるとき止めろよこういうの…」
「照れてるんですか?」
「……っ!照れてねぇよ…!」
───まだそんなに暗くない。黒子とまだ一緒にいたい。
「黒子、今日俺んち…
「行きます!」
「おう!」
家に着くと緊張した。なぜなら俺は、今日黒子が言ってくれたことに対してちゃんと答えてやりたいから。何を言おうか考えはまとまってない。
黒子がいつも俺の定位置であるクッションの上に座った。
「このクッションいいですね。」
「黒子。」
机を挟んで黒子の目の前に座る。
「なんですか?」
「俺…俺も黒子の事が好きだ。」
「………!」
黒子がここまで驚いているのは初めて見た。
「火神君。本当にボクの事が好きなんですか?」
「ああ。」
「恋愛感情の好きですか?」
「うん。」
「……じゃあ…付き合ってくれますか?」
「黒子…」
恥ずかしい。顔が熱い。
「俺が付き合ってって言おうと思ってたんだぞ。」
「駄目です。ボクがいつか必ず告白すると決めていたんですから。」
そして俺達は恋人同士になった。
でもこの時はまだ解らなかった。
男同士という壁の大きさ、勘違い、嫉妬…沢山の試練が待っていることを───。
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