ボクらの初めて。

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ボクらの初めて。

(目線:黒子テツヤ) インターハイ予選が近づいてくる。 この前の海常高校との練習試合の時、火神君との連携プレーで見事勝利した。あの日以来、ボクと火神君は連携プレーの種類を増やしたりして、一緒に朝の自主練もしていた。 「火神君…そろそろ休憩しませんか?もう体力が…もちません…」 いつも火神君は疲れるまでやるけど、ボクとの体力の差がありすぎていつもボクが先にへばる。 「んだよ黒子…もう終わりか?」 ボクの本気はこれなのに。 「火神君にはまだついていけないですね……」 すると火神君がボクのことを優しく撫でる。くしゃくしゃとされた髪の毛はボクの寝癖をより一層目立たせた。 「お前…可愛いな。」 「………え…!?」 驚いた。まさかそんな事を言われるなんて。 「お前が俺についてこようとしてるのが伝わってきて…そういうところが可愛いな…ってな。ヘヘッ、なんかちょっとはずいな…」 「火神君…ボク、火神君と全国大会に出て優勝したいです。」 「じゃ、まずはインターハイだな!」 「はい。」 ───インターハイ予選。僕らの最初の相手は新協学園。 お父さんは身長2m越え。大型のセンターだった。手強い。 しかし、火神君は跳ぶ度にどんどん高くなって、お父さん達新協学園を圧倒する。 結果は勝利。 ───「火神君、凄いです!」 試合後、火神君と駅沿いを歩いていた。 「黒子のおかげだよ。」 「え?」 「お前がいたからあそこまで戦えた。」 「火神君…」 「サンキュ!黒子!」 「……そんな事ないですよ。火神君は本当に凄いです。」 すると火神君はボクの額にキスした。 みるみる赤くなっていくボクの顔。 「火神…君…今…人いましたよ…」 「うぇぇ?!…やっちまった。」 天然なんだ… 火神君は恥ずかしそうにボクを見つめた。 「黒子…我慢出来ねぇ。」 「はい?」 我慢?何を?もしかしてトイレとか? ボクがそう思ったのも束の間、何故か火神君が向かったのは誠凛高校の部室だった。何故か閉まっていない窓がひとつあり、そこから部室に忍び込む。辺りが少しオレンジ色に染まってきたころだった。 「火神君…?バスケ部の部室じゃないですよね?」 「いいんだよ。2人きりになれるとこでいいんだ。」
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