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流石にもう限界だ。ボクは若干乱れたジャージを何とかはおって青峰君の家から飛び出す。
…Tシャツ着てない。
下着も上下脱がされていた。
青峰君…あんまりひどいと警察行きですよ…
なんとかおかしくないように着るけれど、首筋にキスマークがある事に気が付いた。
下も濡れてる。このまま帰れない。かといって青峰君の家に戻ったら最後までされるかもしれない。
火神君…
ふと思った人。
火神君…助けて下さい…
でも、来るわけない。
火神君はちゃんと部活に参加している。
ボクを助けられるわけない。
なのに、何故期待したんだ。
青峰君の家のドアが音を立てる。
青峰君が出てくる…!
火神君…
「く…黒子…?」
(目線:火神大我)───目の前に急に現れた、なんかエロい雰囲気醸し出してる黒子。
表札を見る。
「青峰…」
「火神君…なんで…」
黒子が泣きそうな顔で俺に近づいてきた。
「黒子?ちょっと…!」
住宅街。そこらへんのお母さん共が長話する時間帯。賑やかだ。そんなところで黒子は俺に抱きついてきて、頭を竦める。
「青峰君に…犯されるところでした…」
「青峰…って、なんでお前が青峰んちなんかにいるんだよ!」
「気づいたら、です。大型ショッピングモール行くって言われたから着いていって、そしたら急にペットボトルのお茶飲まされて、青峰君の家の近くで意識がなくなって、気づいたら青峰君がボクの上にいてボクのを触って…
「いやもういい。」
もう十分だ。
「それより、俺んち来い。そのままじゃ帰れないだろ。」
(目線:黒子テツヤ)───「そんなことより、ほいほい不審者についていくなよ。」
「不審者じゃありません。青峰君です。」
「青峰は不審者みたいなもんだろ!」
………
「火神君…ボク達は決別したわけじゃないんですか?」
「当たり前だろ。一回距離おいて個々の力をあげるんだ。」
「そうですか…良かった。」
「決別なんか有り得ねぇだろ。あんな事言っちまったから、ちょっと気まずかったけどよ。」
火神君はそう言ってボクを引っ張り、寝室へ連れて行く。
「火神君…?!」
「黒子…青峰に触られた事気にくわないし、今日は最後までしたい。」
「いいですよ。」
「黒子…」
顔赤いですよ、と余裕ぶりたかったけれど無理だった。
自分だって顔が赤い事くらい分かってたから。
───その日ボクは火神君の家で夜を過ごした。
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